グレイノマド
オーストラリアでは、大型四輪駆動車に大きなトラベル・トレーラーをつないで砂漠へと旅立つのがハッピーなリタイアメントの典型とされています。日本でも定年後に大きなワンボックスバンやキャンピングカーで長期の旅を楽しもうという人たちが増えています。夏の北海道を旅すれば、それを実感できることでしょう。そうしたライフスタイルを欧米では、グレイドノマド=銀髪の遊牧民と呼びます。同じ車の旅でも現役世代には望めない、長い長い休みを使って、気が済むまで旅を楽しむことができます。当然ながら、豪華な旅行ではなく、無駄な費用を省き、同じ資金でより長く楽しむことが大切です。リタイア後は、のんびりできるとはいっても、家にいえれば雑事と縁を切るわけにはいかながいが、旅に出ればそれらのほとんどを忘れて暮らすことができます。それこそが旅の醍醐味で、昔から旅が人を引き付けてきた魅力です。このグレイノマドには、まず何より、健康と体力が必要です。健康や体力は、気力や意欲にも大きく関係しています。今旅立てないなら、その先はますます難しくなってしまうのが、定年後の旅の特徴です。
この次に必要になるのが、お金です。ですが、これはさほど重要ではありません。普通の経済生活をしている人なら、とくに資金を用意しなくても旅を始められることでしょう。なぜならグレイノマドの旅は、豪華な旅行ではんく、経済面から見れば、毎日の生活を旅の空で続けるだけだからです。生活費という面で、もっとも大きな変化は、留守宅の管理費が別に必要ということです。住まいを売却して還らない旅に出るなら、それすらもゼロになります。
そして、情報がなるべく多く持つよいといます。地図はもちろん、観光ガイドや歴史、風土など、情報が多いほど実りのある旅になります。道の駅などの情報コーナーなどでもある程度の情報は得られますが、それよりも、旅人同士の情報交換の方が情報の質は高いです。それにプラスして、カーナビとパソコン、スマホはぜひ持っておきたいツールです。現地で必要に応じた情報検索ができ、多くの人の旅行記なども参考になります。